想像上のダム、書くことのない手紙

 

PMSが酷すぎて食欲の減退と胃痛と闘ったあとに今度は壮絶な眠気と落ち込みに襲われている。まともに過ごせる日が月に一週間くらいしかないのはいったいどういうことなんだろう。ここ数年の抑うつ傾向も合わさって増大した希死念慮はいつか自分を本当に殺してしまうんだろうか。

鬱々とした気分が酷くなってくると立って数歩歩くのも億劫になりとにかく横になっているしかない。ここ数日リピートしっぱなしの曲をイヤホンから流し目をつむって死ぬ妄想をする。ドアノブで首を吊るか、ダムに身を投げるか、マンションから落ちるか。どれも現実味がない。部屋は片付けておくべきか、何か書き残した方がいいのか。そんなふうに考えているうちに眠気がやってきてそのまま泥のように眠る。これも短い死のようなものなのかもしれない。

別に本当に死ぬわけではなく、そもそも行動力もないからロープを買うわけでも見たことすらないダムに行くわけでも屋上に立ち入れそうなビルを探すわけでもないんだけど、それでも想像くらいはしないとやっていけないのだ。じゃないとこんな真っ暗な頭でどうやって生きていけというんだ。

 

妄想と眠りとを繰り返しているとだんだん落ち着いてきて、ここで一時間ほど本を読んだりコーヒーを飲んだりする。勢いがつくと簡単に掃除もする。そうして段々と普段の生活を取り戻していく。仕事のことを考え、後回しにしていた連絡を返す。明日は本を買いに行こうと決める。

いつか本当に死んでしまう時がきたとして、これだけ妄想を繰り返しているなら予行練習は完璧だろう。でもきっとうまくいかずにテンパるんだろうな。